最大の魅力はなんといっても、「web公開」と、「FileMaker本来のデータベース共有」を一つのデータベースで同時に行うことが簡単にできる点にあると思う。
筆者はこれを「ハイブリッド」と呼んでいる。
ハイブリッドのいいところは、ユーザーの業務によって「web」のインターフェースか「通常」のインターフェースかをえらんでで実装することができる。
たとえば、社内でも入力業務が主な部署はファイルメーカーのインターフェースで、精力的に入力作業をしていただき、大人数かつ閲覧や入力量の少ない部署はwebインターフェースとすることで、ライセンス料も節約できる。
もちろんwebにする意味はそんな消極的な意味だけではなく、ファイルメーカーのインターフェースではできないことも実現するのだが、それはまた別の記事で詳細に書くことにする。
ここでは、仕事が面白くなる可能性について記述しよう。
たとえば、社内では通常のファイルメーカーのインターフェースによって制作された生産管理システムを運用し、社外のお客様はインターネットエクスプローラーのようなwebブラウザーで、注文をしたり、自分の注文の進行状況を確認することができるというのはどうだろう。
前回の記事の名刺注文受付システムがまさにコレである。
通常、そういったシステムは数多くあるし、顧客としてサービスを受けたこともあるだろう。珍しくもなんともないという声も聞こえてきそうだ。
では、考えてみてほしい。
・フルオーダーでそんなシステムをいったい作ったらいくらするだろう?
もしくは、
・パッケージの販売管理で会社の業務が回るだろうか?
たいていの場合、導入までに超えなければならない壁がかなりある。
一番大きい壁はやはり費用の問題だろう。
ITがビジネスを加速させるとは言っても、それは、大金を払って自分の思い通りのものを作ってもらえる人たちだけで、中規模以下で商売している人たちは、お仕着せのシステムを使うか、それとも苦労するしかないのか・・・。
しかし、ファイルメーカーであれば、その敷居を少し下げることができる。
大企業がやっていることをもう少し小さい規模で行うことができる。
中規模以下で商売をしていて、業界トップにのし上がろうという会社があるとしよう。勝つために業務は常に見直しされ改良されていくだろう。
完成後も比較的変更が簡単に行えるファイルメーカーを使って、フルオーダーで業務システムを開発し、インターネットエクスプローラーでアクセスできるインターフェースを追加する。
これはこれから勝負しようという企業にとって、強力な翼になるだろうと思う。
そういった意味でファイルメーカーがweb公開できるという意味は非常に大きい。