2006年07月05日

パッケージ導入は失敗する?

どんな企業でも他社と比較すると、劣っている部分と優れている部分があります。
このページをご覧になっているあなたの会社にもきっとあるはず。
私はレーダーチャートになぞらえて、「へこんでいる」、「とんがっている」と表現しています。



「とんがり」はその企業の他社に対するアドバンテージで、よく調べると受注の決め手になっていることが多いようです。

一方、「へこみ」は経営者の悩みになっている部分。
失注、クレーム、納期遅れ、請求もれ、案件の赤字化など、あちゃーと言いたくなることの引き金になっていることが多い・・・。

経営者の方からの相談は、へこみをなんとかしたいというものがほとんどであり、
口を揃えて、「システム構築の大きな動機となった」とおっしゃいます。

でも実は、経営者の方は「へこみ」を埋めたいと考えてシステム導入に踏み切る一方で、
口には出しませんが、「とんがり」はそのまま維持、またはさらに「とんがらせたい」と考えているのが普通です。

ここでパッケージソフトを導入してしまうと、その企業の「へこみ」を埋めてくれるますが、
「とんがり」まで平らにしてしまうことが多いのです。



パッケージソフトは、大量生産して1ユーザあたりのコストを下げるというビジネススタイルのため
どんなユーザーでも一様に利用できるように、高め平均で幅広く機能を実装しています。
よく言えば、どなたにも使うことができ、悪く言えば、どなたにもぴったりとはこないものです。

例えて言うなら、普通よりポケットの多いちょっと大きめの服みたいなものです。
使わないポケットもあるけど、足りないことはないし、ちょっとブカブカだけど、小さくて着れないというわけではない。
ただ、足の長い人にはちょっと丈が足りないし、スタイルの良い人には自慢のボディラインが見えなくなるし・・・。
って感じでしょうか。(例えがオヤジぽっくてすいません)

ちょっと話が逸れましたが、結果として、売上が下がったり、処理が遅れたりということが、起こりがちなのです。

例えば、請求書の発行業務において、代表的には二つの業務フローが存在します。

一つは受注のその都度発行するタイプで、
もうひとつは月締め処理後にまとめて発行するタイプです。

通常の販売管理系のパッケージソフトでは、〆処理後に請求書を発行します。
このため、その都度発行する業務フローをとっている企業では、月に何度も
〆処理を行わなければならず、日付を遡って発行しなければならない場合など
〆処理を取り消して、伝票作成、再度〆処理、請求書発行というフローを
辿らなければなりません。

また、顧客ごとに〆日を設定しなければ、請求伝票そのものを作成することも
できないパッケージソフトも存在し、一見さまの取引が多い企業にとっては
伝票を出すのに、顧客登録というフローを超えなければ、何も処理できない
仕様になっている場合もあります。



※もちろん、経理的にいえば顧客ごとに設定された〆日に〆処理をして、
 請求書を発行する流れが正しいし、そうしなければ、資金繰りなどの
 資料はでません。

 顧客登録をしてから伝票を発行しなければ、顧客の販売分析などもでき
 ないので顧客を登録してから、伝票発行という流れが正しいのです。

 しかし、システム導入の目的は、必ずしも正しいフローにすることでは
 ないのです。
 既存の業務のスピードを上げるということが目的だった場合、上記の
 様なソフトを導入すれば、失敗です。



 
どんな企業でも業務フローが変化したり、商材が増えたり・・、といったことはよくあることです。
特に成長企業ほどその度合いは多く、成長に引きずられて業務フローが変化したり、変化することで成長したりと
成長に業務フローの変化は付き物みたいなものです。

しかし、前述したように、パッケージソフトは、大量生産して1ユーザあたりのコストを下げるというビジネススタイルです。
このソフトウェアをカスタマイズするとなると、パッケージを購入するときの数十倍、場合によっては数百倍のコストが
かかることも珍しくありません。(→解説)


解説
例えば、定価3万円で 1万本販売されているソフトウェアの場合、
売上は3億円。開発費が10%とすると3000万円。となります。
つまり3万円で買っているソフトではありますが、その開発費は
1000倍の3000万円も掛かっていることになります。
3000万円の開発費と考えた場合、20%程度のカスタマイズとしても、
600万円になります。つまりソフトウェア代金の200倍です。

仮にコストをかけてカスタマイズしたとしても、バージョンアップのたびに
カスタマイズすることになるのであまり経済的とは言えませんし、

当初の設計を曲げるわけですから安定動作するかどうかも不安なところです。

結果として、業態の変化にシステムがついていけず、だんだん役に立たない
システムになってしまうのです。

 

そんなわけで、業務支援系、特に営業支援系、販売管理系のパッケージを導入して
「失敗したぁぁ!」という企業は多いのです

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posted by riki at 17:05| 開発者日記 | 更新情報をチェックする